『コントラクトMSLになったらどんなメリットがあるのか?』『コントラクトMSLへの転職しても大丈夫か?』『メーカーMSLとの比較で良い点/魅力を知りたい!』といった疑問にお答えします!
ちなみに筆者は
- メーカーMRを10年経験
- メーカーMRからコントラクトMSLに転職
- コントラクトMSL3年でメーカーMSLに転職
を経験しており、コントラクトMSL3年経験の中で様々なメリット(良い点)を体感しています!もちろんメーカーMSLとの比較も記載してますよ!
Contents
コントラクトMSLのメリット
コントラクトMSLのメリットはざっくり以下の8個になっています。
- 色々な領域/製品に関わる事が出来る
- MSLのスキルを色々な視点で学べる
- 製薬メーカー内に人脈を築く事が出来る
- 未経験でも比較的容易に就業出来る
- メーカーへ転籍出来る事もある
- メーカー転職に向けた準備が出来る
- 気が楽/ストレスが比較的少ない
- ライフワークに合わせて仕事を選べる可能性もある
1.色々な領域/製品に関わる事が出来る
コントラクトMSLになると1年や2年くらいで派遣される会社が変わる事があるので、様々な領域だったり製品に関わる事が出来ます。例えば、未経験でコントラクトMSLになった人が、以前はMRとしてリウマチの製品を担当していたとしても、就業後の初の仕事はそれとは全く関係のない領域や製品である事も多いです。
もちろんある程度考えて派遣されるのが一般的ではありますが、派遣先が未経験領域でも良いというのであればなんら問題はありません。MRでなく、アカデミア出身の人や薬剤師の方々であってもそれは同様です。
むしろ、そういった事がある際は、今まで関わった事のない新しい領域/製品の勉強が出来てラッキー!と思っておいた方が良いです。実際に、色々な領域や製品を経験しておくことで、MSLとしての幅が広がる事は大きなメリットです。
メーカーMSLでずっと同じ製品を仕事をしていると、その領域に特化して知識は習得できるのは事実ですが、領域を横展開したり繋がりのある疾患などを学ぶ機会は少ないです。メーカーMSLとの大きな違いにもなりますね。
2.MSLのスキルを色々な視点で学べる
『メディカルサイエンスリエゾン(MSL)の仕事はきつい?その理由と多様な働き方について』でも記載の通り、MSLで求められるスキルは知識だけではありません。
(コントラクト)MSLは端的に言えばコミュニケーション力だったり、ルール順守、論文読解スキル、英語力、製品企業での就業スキルだったりと求められる要素が多岐に渡る”専門職”でもあります。
コミュニケーション力というのは意外とやっかいな言葉で、単に喋るのが上手だから良いというわけでもありません。医師(先生)も一人一人千差万別な中で、最新情報についてディスカッションしたり、上手に相手の考え方や本音を引き出したりする必要があります。
コミュニケーション力というのは性格・人柄によって左右される部分も勿論あるのですが、基本的には後天的に身に付けることが出来る『スキル』です。色んなメーカーを渡り歩いたり、派遣元であるCSO社からの研修学んだりできるのはコミュニケーション力を始めとする、MSLスキルを習得する上で大きなメリットになります。
その他、それぞれの製薬企業によって〇〇な工夫をしている、会議を◆◆な感じで進めている、最新情報の共有は△△のツールを使って・・といったように各社に在籍することでしか感じ取れない内勤的なスキルも学べ、それを違う会社でも発信することで自分の地位を築く事も出来ます。
3.製薬メーカー内に人脈を築く事が出来る
コントラクトMSLを長く続け、色んなメーカーを経験すればという条件が付くメリットですが、様々な場所で人脈を築く事も可能です。製薬企業の世界は基本的に広くはないので、別のメーカーに移った時に、一緒に仕事をした人と会う事もあるでしょう。
また、(コントラクト)MSLは支店所属の場合もありますが、特に本社所属の場合であればマーケティングとも距離が近くなりますし、本社での知り合いなども作りやすい環境になります。
筆者もマーケティングや別の領域のメディカルの人、MRの人、開発や薬事、研修部の人、その他サポート関連の人などなど色んな人と関係性がありました!
4.未経験でも比較的容易に就業出来る
最近は未経験でも比較的容易に就業出来るという事が段々広まっているのか、MRさんや薬剤師さんアカデミア出身の方まで様々な分野から未経験の人がコントラクトMSLになっています。
未経験でとても簡単に就ける仕事かと言われるとそれは違いますが、以前より広く募集がかかっている印象はあります。
- MR/医療機器営業
- アカデミア
- 製薬企業開発/研究
- 薬剤師/看護師/医師
- その他メディカル関連職やサポート職
こういった前職の方々が未経験としてコントラクトMSLに挑戦される事が多いです。
5.メーカーへ転籍出来る事もある
これは筆者がコントラクトMSLからメーカー転籍が出来たので「メーカー転籍の機会はある」と言い切れます。ただし、その機会はあるけれど、確実になれるかというとそうではありません。
コントラクトMSL就業の前後にCSO各社の面接でメーカー転籍の実績や、転籍する事に前向きかは確認を取った方が良いでしょう。入社前に転籍についてしっかり確認してない場合でも、入社後に確認を取ることはしましょう!
6.メーカー転職に向けた準備が出来る
『5.メーカーへ転籍出来る事もある』の項と似ていますが、メーカーへの転籍ではなく『転職』について述べていきます。
転籍=学校でいうと中高一貫で内部推薦で行くのか、転職=普通に受験をするのかといった感じの違いですね。コントラクトMSLからメーカーMSLへなるためには現在のプロジェクトで派遣されている派遣先にも転籍で登用される事もありますし、自らの意思で転職することもあるでしょう。
最終的に製薬メーカーへ就職したい人が転籍を期待しすぎては機会を逃す事にもなります。そういった方は、メーカーへの転籍の可能性を探りつつも現職のプロジェクトの中で転職に向けたスキル向上を図って行きましょう!
コントラクトMSLのメリットとしては各社でMSLのスキル習得や人脈作り、色んな知識を身に着けられる事を挙げてきましたが、そういったメリットを生かして転職の場で有利な状況を作りましょう。
また、募集要項で『MSLの経験〇年』といったものをよく目にすると思いますが、何か但し書きが無い限りコントラクトでの経験を含められますので、経験年数で書類選考を通過できない事も減るでしょう。
もちろん職務履歴書にもMSLで学んだことや実績を記載する事で、有利になりますので、コントラクトMSLという立場は
ただし『コントラクトMSLのデメリットは10選』にも記載の通り、契約がある間の転職においてトラブルになるなど、コントラクトMSLは転職にはタイミングで気を使う事になるので気を付けましょう。
7.気が楽/ストレスが比較的少ない
こんな事を書くと怒られるかもしれませんが、コントラクトMSLはあくまでメーカーへは契約の立場で社員になるので、責任の立場においてはメーカーMSLよりは気が楽だったり、ストレスが比較的少ないと言えるでしょう。また、契約期限でそのメーカーに嫌気がさしたなら、別のメーカーに派遣される事も可能です(気軽にとはいきませんが)。
もちろん元々仕事で求められるレベルが高い職種でもあるので、仕事がめちゃくちゃ楽とは言えません。それでも重圧の中で仕事をしなければならない機会というのはメーカーMSLよりは少ないのはメリットでしょう。
一概には言えませんが、色んなメーカーを渡り歩くうちに処世術も身に付き、さらっとした人間関係で満足できるのであればオススメかもしれませんね。
8.ライフワークに合わせて仕事を選べる可能性もある
『気が楽/ストレスが比較的少ない』と少し関連があるかもしれませんが、コントラクトMSLは派遣元とどういったプロジェクト(メーカー)に行きたいかある程度交渉が可能です。
女性の方でバリバリのメーカーMRをやったあと、他社でメディカル経験をして、出産を機に産休後コントラクトMSLに転職し、数年のプロジェクトをこなしてその後は自分がやってみたいプロジェクトに希望して派遣される。といった例も良く見かけます。
また、勤務地が合わない場合にも、勤務地が全国どこでもOKなメーカーを探してきてくれたり、フルリモートOK案件に絞ったりしてくれます。沢山あるわけではないのですが、そういったそれぞれの人生に合った仕事先を見つけてくれる可能性もあるのは魅力的な部分になります。
ただし、過去派遣されたメーカーからの評価が低かったり、問題行動を起こした場合は選択肢が狭められる事があるので気を付けましょう。
まとめ
コントラクトMSLのメリットについて以下の8個で紹介してきました。
- 色々な領域/製品に関わる事が出来る
- MSLのスキルを色々な視点で学べる
- 製薬メーカー内に人脈を築く事が出来る
- 未経験でも比較的容易に就業出来る
- メーカーへ転籍出来る事もある
- メーカー転職に向けた準備が出来る
- 気が楽/ストレスが比較的少ない
- ライフワークに合わせて仕事を選べる可能性もある
コントラクトMSLに転職を考えている方は、しっかりメリットを把握して自分に合うかどうかしっかり見極めつつ、エージェントなどを活用してキャリアを掴み取りましょう!!
>>関連:コントラクトMSLのデメリット10選