MSLの転職

メディカルサイエンスリエゾン(MSL)の仕事はきつい?その理由と多様な働き方について

筆者はMRから未経験のMSLに転職して数年が経過し、色々な経験を積んできました。

MRと違ってMSLになって感じたメリットとして『給与は増額で転職』『転勤無し』『数字に追われなくなった』『キャリアの道が開けた』といったような多くの良い面を感じています。

しかし、やはり未経験からMSLに転職当初は慣れない事もあり『きつい』と思った事もあります。同じく未経験でMSLになった同僚などをヒアリングした事や集めた情報を分かりやすく記事にまとめました

しろくま
補足:勤めている企業・担当している製品群などによって状況は様々なので参考までにご覧ください。

未経験MSLは特にきついといわれる理由

未経験のMSLがきついと言われるのは何故か?ざっくり以下の理由があります

  • 残業や休日出勤、出張が多い
  • 終業後の自己学習が必要
  • 業務の幅が広い
  • 語学や論文の読解
  • コミュニケーション能力の壁
  • 補足:未経験できついのはMSLだけじゃない?

筆者はMRからMSLへのキャリアチャンジをしたのですが、上記で一番きつかったのは「語学や論文の読解」です。

アカデミア出身の同僚の中には「コミュケーションの能力の壁がきつい」と感じていた方もいたようです。

残業や休日出勤、出張が多い

MSLは残業や休日出勤が多いから「きつい」とも言われています。

残業や休日と言っても様々ですが、おおよそ以下の内容になってきます。

  • 医師との面会での移動/宿泊
  • 学会参加(土日が多い)
  • 医師からの問い合わせ対応

ざっくりですが、以上のようにMSLは残業や休日出勤をすることがあります。

また、海外とコミュニケーションを取るような場合はさらに深夜に会議といったパターンもあります(外資ベンチャーは多い)。

実際に筆者の場合で、MRからMSLに転職した後は学会参加や出張の移動などで残業と休日出勤は月1回~数回といった感じです。

MRの方で大学病院などKOL(Key Opinion Leader)担当している場合は、土日の講演会や学会の随行なども多いのであまり苦にはならないかもしれません。

残業代と休日出勤の代休を取得出来れば、そこまで問題にはならないと考えられます。

ただし、慣れていない・未経験の場合はきつく感じるかもしれません。

しろくま
子供がまだ小さかったり、共働き家庭だと土日にパートナーに負担がかかる可能性は高くなるので、そのあたりも”未経験”だと新しくMSLにチャレンジする前に事前の話し合いは必須になります

終業後の自己学習が必要

MSLは終業した後の自己学習が必要な事が多いから「きつい」と言われることがあります。

MSLが論文を読んだり、分からない事を調べたり、自己学習に充てる時間は当然のように業務時間にカウントされているのが一般的です。

しかし、勉強自体が大事なのはMSLとしては当たり前なのですが、訪問や会議などで忙しい時は論文はアブストをさらっと読むだけで、あまり時間をかけて読む余裕はない事もあります。

未経験者からMSLになると英論文の読むスピードがチームメンバーの中で相対的に遅かったり、他の業務に圧迫されていたりすると終業後に勉強する事はあると思います。

その場合、土日などに業務外として自己研鑽の意味合いで、語学の学習や周辺知識を復習したりする事も多いでしょう。

とにかく最新の論文、疾患の知識、ガイドラインの更新、医師からの問いに耐えられるだけの周辺知識は必須なので、特に未経験でMSLに転職すると毎日毎日勉強になるかもしれません。

業務の幅が広い

MSLは業務の幅が広い職種でもあります。

MSL業務内容はざっくり以下の通りです。

  • KOL医師とのコミュニケーション/情報提供
  • 学会のセッテイング/アドボ企画
  • 少数多数無得プレゼンやMRさんへの研修
  • MA/MKTなど他部署との連携

他にも色々ありますが、ざっくりな基本業務は以上の内容です。

とくに重要なのが、医師と積極的なコミュニケーション(自社製品に関連した製品知識/疾患/ガイドラインなどのディスカッションがメイン)です。

面談で得た『インサイト』=端的に言えば気付きを持ち帰る事が重要です。

医師との面談無くしてMSL無しと言っていいくらいドクターとは面会しては気を使ってコミュニケーションをします。

未経験でMSLの業務をざっくりでも慣れをしてないと、「きつい」と感じたり、少し戸惑ってしまうかもしれないですね。

語学やコミュ力の壁がある

MSLは語学力やコミュニケーション能力の壁がありきついと言われることがあります。

  • 語学力
  • コミュニケーション能力

この2つは一緒のようで別物なのでそれぞれ分けて解説します。

語学力

まず『語学力』ですが、すなわち英語での会話が必要かどうかは企業のMSL体制によってかなり変わります。

最低でも書類選考でTOEIC700点~が必要等と記載される事は多いですが、ベンチャー規模になればなるほど英語での社内の口頭コミュニケーションは必要になる可能性は高まります

社内での英語におけるコミュニケーションが発生しない場合でも、reading skillは100%求められます。当然医学用語や担当製品の領域の論文などを読めるチカラは求められるでしょう。

しろくま
筆者が勤めている製薬メーカーは外資系ですが、基本的に英語でのコミュニケーションは必要ないMSLが多いです。

コミュニケーション能力

次に『コミュニケーション能力』ですが、前項「業務の幅が広い」でも述べられるように医師とのコミュニケーションが多い事から必須の能力です。

最近、あまり対外的なコミュニケーションをしてこなった職務の人が、未経験MSLに転職した際に医師との会話でトラブルを起こしたという事例もあり、コミュニケーション能力の高い(と言われる)MRは注目されていたりします。

ただし、コミュニケーション能力もあくまでスキルの一部です。「あまり自信がない」といった場合でも後から身につけられるので心配しすぎなくて良いですよ。

補足:未経験できついのはMSLだけじゃない

当然ですが、未経験で「きつい」と感じるのはMSLだけではありません。新入社員で〇〇の業務に就いた時は、ほとんど場合で仕事で苦労されて来たのではないでしょうか。

未経験の仕事だったらなんでもきついの当たり前のことです。今回はあくまで、未経験としてMSLに転職してみて思い起こせば辛かったというポイントを記載しています。

実際には冒頭にも記載の通りメリットは大きいですし、やりがいも感じています。

未経験のMSLは特にきついと感じる人の特徴

向上心のない人

向上心のない人はMSLの仕事をきついと感じてしまうと思います。

最新の医学知識を習得し続けないといけないので、「ずっと努力する」が無理かも…と思う人はあまり向いていないかも知れません。

(そもそもどんな仕事にも向上心は必要ですが、、)

上記の方のように向上心・モチベーションが常に高い方は、どんどん仕事が楽しくなってどんどん出世もされていきそうですよね。

逆にM.D=medical doctor(医学博士)を取られている方でも継続した向上心の無い方も巡り合わせた事があり、今まで物凄い努力してきたような人でも継続していくというのは厳しいのかもしれません。

しかし、向上心に溢れる方は未経験でも経験者を超える事も出来るようになるチャンスがあるという事です。

気配りができない

気配りができない人はMSLの仕事をきついと感じてしまうと思います。え?なんで?気配りが必要なの?と思うかもしれません。

特に、医師とのコミュニケーションには気を使います。

相手がしっかり向き合って話せる時間帯でアポを取ろうとしない、相手の話を聞かずに自分の話ばかりしてしまう人、特に紹介してほしいと思っていない情報提供をする人、失礼で高圧的な態度を取ってしまう人...etc

また、相手をするのが基本的には社内外の”人間”なので何かを譲ったり、気を配ったり、周りをしっかり見るという事は非常に重要です。

ただし、医師に合わせて意見をコロコロ変えたり、情報提供のガイドラインや業務手順書(SOP)から逸脱するといった行動はしないといった「社内ルール厳守の気配り」も重要です。

ストレスをため込んでしまう人

ストレスをため込んでしまう人はMSLの仕事をきついと感じてしまうと思います。

前述のように、MSLの活動は医師とのコミュニケーションが主体です。

医師から手厳しい言葉の一つでも貰うこともあるでしょう。忙しくて疲れ切ってしまうこともあるでしょう。

未経験からMSLを目指すメリット

未経験からMSLになれる?経験者が手順やコツを撤回解説!でも紹介のように未経験からでもMSLを目指すメリットは多数あります。

  • 製薬業界は将来性がある
  • MSL自体にも将来性がある
  • 給与水準が高い
  • 論理的思考が身につく
  • さまざまな医学的知識を持てる
  • キャリアの道が開ける

特に「新薬に開発状況が良好」「MSLを重視するようなサイエンスに拘る製薬メーカー」は将来性があると考えられます。そして、MSL自体にも高い将来性がある考えられます。某社ではコロナ禍においてMRの活動数が少ないにも拘わらず売上が変化しないことから、MRを削減してMSLを増やすといった事も良く聞かれています。

また、将来性もありつつ、MSLは給与水準が高いといっても過言ではありません。未経験の求人が多いコントラクトMSLでも年収800万円以上は十分狙えます。

そして、スキル面では未経験からMSLで働くと論理的思考を身に付けることができます。そして、さまざまな医学的知識を持てます。

結果として様々なキャリアが開く事ができます。

しろくま
筆者もMRからコントラクトMSL→そしてメーカーMSLと自身で道を切り開いてきました!

MRからMSLに転職するおすすめの方法

転職したいMSLの事を学ぶ

まずは準備段階として、未経験からMSLになるには「MSLとは?」を知らなければなりません。

  • 年収や働き方/ワークライフバランス
  • 自分が書類選考に通るかどうか
  • MSLはどのような仕事なのか

といった点を学ぶ必要があります。

社内コントラクトMSLの道を考える

MRから未経験でMSLになるには高いハードルがあります。

  • 製薬メーカー勤務/MSL/メディカル関連の経験歴
  • 修士卒などの学歴
  • TOEIC700点などの英語力
  • 専門・学術的知識

特に重要なのは経験歴で、選考側(企業側)がMSLが未経験の人とMSL経験者を比べたら書類選考で間違えなく未経験者は落とされます。

このように条件があるのは勿論ですが、MRとしてどれだけMSLを目指した活動も出来ていたのかは重要です。

無責任に「絶対おすすめ」とは言えませんが、比較的未経験求人の多くMRにも門が開かれているコントラクトMSLの道を考えるのは良い手段になるかと思います。

製薬業界に強い転職エージェントを活用する

製薬業界に強い転職エージェントを活用する事はMRから未経験でMSLになる上で必要不可欠です。

後述の「未経験のMSL転職でおすすめな転職エージェント」を参考にして、まずはエージェントにMSLは自分でも応募できるかどうが聞くのも手の内です。

しろくま
筆者はとにかく最初の内は何も分からなかったので転職エージェントに相談を沢山しました!情報を集めるだけでもかなり有意義でしたよ。

未経験のMSL転職でおすすめな転職エージェント

未経験のMSL転職でおすすめな転職エージェントは以下の通り。

doda

転職エージェントは特化型と呼ばれる特定の業者だけに強いエージェントも存在します。

dodaは特化型ではなく、業界トップクラスの10万件以上の案件を保有しており、幅広い業種・職種を有しているため多くの選択肢から年収アップの可能性探すことが出来ます。

また、転職エージェントも業界トップクラスであり、質の高い転職サポートが人気になっているサービスです。

多くの選択肢の中から上手く転職先を探すことで、初めての転職、未経験職へのキャリアチェンジ、確実なキャリアアップを目指したい人にはオススメです。また、

転職者満足度No.1の転職エージェント。業界トップクラスの求人数を保有しており、30代でも転職しやすいエージェントの1つ。

>>DODA公式ページ

リクルートエージェント

リクルートエージェントは転職支援実績No.1の業界最大手のエージェントです。仕事が忙しい30代からも「無駄な手間を掛けずに、転職を成功することができた」と評判だ。

転職時に必要となる企業との調整は転職エージェントが代行してくれるため、現在の仕事で忙しかったり、もちろん転職エージェントだからこそできる、転職時の年収などの交渉を代行してくれることも嬉しいポイントだろう。

リクルートエージェントでは豊富な求人を紹介できる転職エージェントとして人気であり、特に非公開求人の保有も多いです。特に30代の転職では、リーダーなど管理職ポジションを希望する方も多いだろう。

リクルートエージェントなら満足いく管理職ポジションの転職先を紹介してもらえるはずです。

新規事業の立ち上げや、企業側の事情から非公開に設定されている求人も多いため、リクルートエージェントだからこそ見つけられる企業に転職できることが大きなメリットと言えます。

>>リクルートエージェント公式ページ

リクナビNEXT

リクナビNEXTは中途採用専門サイトで非公開求人が多く、大手や優良求人の紹介が多い転職サイトです。

新着求人数も多いので、どんな求人があるかチェックしたいという方にもおすすめです。

30代向けの求人も多く、あらゆる業種・職種の求人を取り扱っているので、まずは登録しておいて間違いありません。

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